#june29jp

Web,共感のプラットフォーム

2008-06-07

今日は改めて,ボクから見た Web の世界を「共感」というキーワードを用いて紐解いてみようと思う.普段,感覚として抱いている類のものを,言葉に落としてみたい.

(共感だけでなく反感も含めた「反応」って言葉を使ってもいいんだけど,共感の方が響きが優しいからこっちを採用するよ)

誰もが自分の主張を発信できるようになった

なんだか今更感が漂うフレーズ…!

ブログや SNS の日記など,特別な知識や技術,設備がなくても手軽に更新できるツールが広く普及し,認知されるようになったことで,個人が自分の主張を発信できるようなった.ひとつのテーマ,トピックに対し,たくさんのブロガーが言及し,コメントやトラックバックなどを通じて議論が成されるようになった.

この時点で,「主張力のある人たち」は,Web を通じて誰かの共感を得ることができていたんだろう.

別に誰もが強く何かを主張したいわけじゃない

空前のブログ,SNS ブームが巻き起こって,なんとなくアカウントを持つようになった人ってのもかなりの数いると思う.特に mixi のように招待制のサービスでは多かっただろう.だけど,別に誰もが強く何かを主張しながら生きていたいわけじゃない.書くことも見つからないユーザは,段々とフェードアウトしていく.

じゃあ Web には,主張の強い,声の大きいユーザだけが残っただろうか.いや,そうじゃない.話は「聞き役」がいなきゃ盛り上がらないものだ.学校の教室では,強い主張がなくたって,強い主張を持った人の隣にいて,その主張を聞いて頷いていれば,自分の居場所ができる.どのクラスにもそんな子がいたと思うんだ.

自分発信の主張以外でも共感を得られる

誰かが話題を提供してくれれば,ある命題に対して「YesかNoか」と問われれば話ができる.そんな人はいっぱいいるだろう.それに,10の話に対して1を返すのは,単純に楽だよね.そんな人たちに受け入れられたのが,ソーシャルブックマークのコメント機能や,Tumblr,はてなスターなんじゃないかな.

あるTV番組を見て何かを思ったときに,自分でもTV番組を作って同じ土俵でその思いを表現しようなんて,なかなか思わない.番組宛てに感想のお便りを送ることも稀だろう.大体の場合は,友達に「あの番組さー」と話して「そうだよねー,あはは」と言ってもらえれば十分だ.

主張する人,その主張に対して何かを思う人,さらにその思いを聞いて頷く人,プレイヤーは段階的に存在していて,求めるものも様々だ.それでもみんなに共通して言えるのは,「共感してもらえると嬉しい」ってことだと思う.

ちょっとメタで難しいんだけど,「これに共感した!」という意志表示さえ,「ボクも!」「私も!」という次の共感を生むんだよね.

今の Web は,実に多様な共感の獲得方法があって,だから楽しいんだとボクは思う.ベースにある「とにかく人がたくさんいる」って事実が,上手く作用している.

Web を通じて共感を得よう

何か主張があるならブログに書けばいい.誰かの主張に対して何か物申したいなら,ブックマークしてコメントを付ければいい.日常のちょっとしたことでさえ,Twitter にポストすればあるあるネタになる.何かに共感したなら,その旨を表現すればいい.Tumblr でシェアしたり,☆をいっぱい付けてみたり,Fav ったりしてみたらいい.誰かがきっとあなたと同じ共感を覚え,それがまた次の共感となり,それに気付いたときにはきっとニンマリしているはずだ.

ボクは今日も共感を求めている.ボクが書いた文章に共感してほしい.ボクのブックマークに共感してほしい.撮った写真に共感してほしい.好きな音楽,好きな作品,美味しいと感じた料理,「今日は暑いね」という一過性の想いさえ,共感の媒体となればこんなに嬉しいことはない.だから可能な限りライフログを残すんだろうな.

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