#june29jp

連絡先としてのTwitterアカウント

2009-12-31

今から10年前といえば,ボクは16歳(若い!)で,生活する上で大切なものの上位に「PHS」があった.その2〜3年後には「PHS」から「携帯電話」に変わり,電話番号に加えて「電子メールアドレス」を伴うようになった.10代後半の交友関係においては「メールアドレスの交換」が極めて重要なイベントであった.

一方,ボクがここ1年くらいの間に出会った人たちとは,それほどメールアドレスの交換はしておらず,お互いに「Twitter のアカウント名が分かればよい」と無言の了承が取れる場合が多い.ほとんどの場合において,Twitter のアカウント名はメールアドレスよりも短く,覚えやすく,そのまま呼び名に使えることも多いので,コミュニケーションの媒体としては優れていると言える.

実際のところ,ボクは個人名刺にメールアドレスを記載してお渡ししているが,そのアドレスにメールが届くよりも,Twitter で reply をもらうことの方が圧倒的に多い.

携帯電話のメールアドレス

携帯電話のメールアドレスというものは,昔からあまり好きではない.「メールアドレス」は,個人のアイデンティティを表現するものとしてかなり強力で,重要な役割を担っている.にも関わらず「機種変更したのでメールアドレスが変わりました」なんてメールが大量に送信されなければならないのはおかしい.メールアドレスが「個人」よりも「端末」や「キャリア」に紐づいてしまっていて,個人が使用するあらゆる端末からの自由なアクセスもできない.

ボクが au の端末と,ezweb のメールアドレスをアクティブに使用していたときは,受信するすべてのメールを Gmail に転送するように設定し,受信メールの検索や整理は,PC 端末から行っていた.そうでもしなければ,とてもじゃないが所望のメールを素早く見つけたりできなかったし,「携帯端末が水没したら受信メールも消えてなくなってしまう」という不安がつきまとうのもイヤだった.

ただ,「定期的に交友関係を整理したい」欲求を満たしたり,「メールアドレスが変わった友人から連絡があった」安心を得るためには,こうした「リセット」の仕組みが上手く働くだろうとは思っている.

ボクらが求めるもの

それは結局のところ「コミュニケーション」だ.別に,携帯端末の小さな画面で大量のメールアドレスを管理したいわけじゃないし,堅苦しいご挨拶のメールを送りたいわけでもない.コミュニケーションを楽しみたいだけだろう.

もちろん,メールでやり取りされる内容と,Tweet の内容は同じものではない.メールでしか伝えられないものもあるだろう.だけれど,その逆もまたしかりで,わざわざ宛先を設定してメールで送ったりしない内容のものが Tweet としてポストされたりする.

何より Twitter は日常のコミュニケーションツールとして「十分」である.待ち合わせのシーンで,相手の Twitter アカウントしか分からずに,上手く連絡が取れずに苦労した経験は何度かあるが,それは特殊ケースであって,日常ユースにおいては十分である.ボクらはメールをしたかったのではなく,コミュニケーションを楽しみたかったのだと気付く.きっと,10年前のボクも,そうだったんじゃないだろうか.

Web ネイティブな,今の若い子の感覚も聞いてみたいものだ.

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