WEB+DB PRESSにてRubyの連載がはじまりましたというエントリを書いたのが、2011年6月26日のことでした。そのときに紹介させてもらった WEB+DB PRESS Vol.63 から、2012年4月24日に発売された WEB+DB PRESS Vol.68 まで。計6冊に渡って担当させてもらった1年間の連載「Rubyわくわくナビ」 (ぼくの中では「Ruby cruising Love」という連載タイトルでした) が、無事におわりました。@kei_s さんとふたりでの担当でした。
本当によい経験をさせてもらいましたので、このエントリに、心からの謝辞を書き残しておきたいと思います。
編集後記
最初に連載のお話をいただいたのは、2010年12月14日のことでした。
まず最初に「引き受けたい」という気持ちが強くあって、だけどもすぐ次に自問として浮かんでしまう「自分にできるのか」という気持ち。過去に担当してきた人たちの名前を見れば、そこに自分の名前が並んだ状態はぜんぜん想像できなかったし、なによりしっかり考えなければいけなかったのは、日々の中に執筆の時間を確保できるのかということ。メールをいただいた日の夜は、本気で悩みました。
結果的には「引き受けさせてもらおう」と決意できたわけですが、こうして無事に6回の記事を書き終えて編集後記に至るまでの長い長い道のりを想うと、書かずにはいられないこともあります。
そもそも連載のお話を頂戴できたのは、他でもなく「RubyKaigi」のおかげです。RubyKaigi のレポート班という経験と、そこでの技術評論社さんとのつながりがなければ、そもそも連載担当者の候補に挙がることもなかったと思います。ではなぜ RubyKaigi に関われたかとというと、それは「Ruby札幌」のおかげです。あの皆さんが、ぼくを RubyKaigi のあるところまで連れていってくださいました。じゃあ、どうして「Ruby札幌」に関わるようになったかというと、研究室の先輩だった @mrkn さんが「今度、勉強会があるから参加してみるといいよ」と声をかけてくれたからです。その当時、ぼくは Ruby のコードをほとんど書いたことすらありませんでした。
@mrkn さんに誘われて、はじめて「Ruby札幌の勉強会」に参加したところからぼくの人生は狂いはじめて、あれよあれよと転がって、今の場所までたどりつきました。
そんな道のりのことを想っていたので、連載の最終回は、ぜひとも @mrkn さんにも読んでほしいのです!研究室時代に専攻としていた「複雑ネットワーク的解析手法」なんかを盛り込んで Ruby の世界を見てみるという、ぼくにとっての「これまで」を贅沢に詰め込んだ内容なんです。そんな裏側のことは誰にも伝わらないだろうけれど、とにもかくにも、最終回の記事には特別な思い入れを練り込んであります。
写真は、研究室時代の @mrkn さんと、共著の @kei_s さんです。ぼくと @mrkn さんがふたりで写っている写真を探してみたのだけれど、Flickr の研究室のグループをさかのぼっていって250ページくらいまで進んだところで、色々と思い出しすぎる (思い出がありすぎる) ので、見つかる前にあきらめました。
謝辞
連載にたどりつくまでの道の上で出会ったすべての人たちに感謝します。おかげさまで、雑誌を通じてたくさんの人たちに向かって言いたいことを言うという、自分個人の力を大きく越えた体験を得ることができました。とても勉強になりました。
担当編集の池田さん。いつも、細部の細部まで相談に乗っていただき、ありがとうございました。池田さんは、Ruby との付き合いという意味では、ぼくらより読者より近い位置に立ち、どうすればより読者に伝わりやすいかという観点で、あるべき方向へと、上手にぼくらをナビゲートしてくださいました。今回は執筆者がふたりということで、ケアしなきゃいけないポイントも多かったことと思います。調整の手間を取らせてしまったこともあります。それでも、ぼくらが無理なく執筆を進められるように、スケジュールも管理してくれて、とても助かりました。また、GitHub や Dropbox といった新しめのツールの活用に関しても積極的で、ストレスを感じずにすべての作業に当たることができました。池田さんなくしてこの連載は成立しませんでしたので、執筆者ふたりだけの名前ではなく、池田さんの名前も一緒に並べられたらいいのになぁと思っています。
共同執筆の @kei_s さんには、本当にお世話になりました。そもそも、自分ひとりではこなせない大きさのお仕事でしたので、@kei_s さんが近くにいてくれたおかげで、運良く連載のチャンスに乗っかることができました。途中、ぼくの日常を取り巻く環境が大きく変わって、あれはたしか2011年の年末の頃に「ちょっともう執筆は無理かも…」と半ギブアップ宣言をしたときに、柔軟に応じてくれて命拾いしました。おかげで、作者取材のために休載せずに、1年間を走り切ることができました。そうだな、やっぱりいちばん楽しかったのは、最終回の記事を設計しているときでした。いわゆる「チーム俺ら」な感じをたっぷり盛り込んだ内容で、研究室時代から形を探ってきた「俺らのフォーメーション」で、自分たちの得意なところで、自分たちのやりたいように執筆に向かうことができて、自分たちが「連載を担当したんだ!」という痕跡を残せたんじゃないかなあ。一緒にやれてよかったです。どうもありがとう。
# TODO: 結婚する
# そして、休日も執筆にあたるだらしない自分を隣で支えてくれた妻へ。ありがとう。
記念撮影
ぼくらが関わってこれた6冊の「WEB+DB PRESS」たち。FOR ALL WEB APPLICATION DEVELOPERS!!!