読みました!
コーディングを支える技術 ~成り立ちから学ぶプログラミング作法 (WEB+DB PRESS plus) 西尾 泰和 技術評論社 2013-04-24 |
この本について興味を持って調べてみたら、担当編集は池田さんでした。ぼくらも WEB+DB PRESS の記事でお世話になっている池田さん。池田さんが担当なら安心して読めるだろう、と思って、そのまま購入しました。
どんな本だったか
最初に「印象」から。書名から想像する中身とは、けっこう違いました!もうちょっと「リーダブルコード」っぽい内容なのかなぁと想像していました。コーディングをする人が、コーディングする際に炸裂させるテクニックが書いてあるのかなぁと想像していました。
実際に書いてあったのは、コーディングをする人が「事前におさえておくべき基礎知識」か、あるいは「プログラミング言語を支える技術」という感じがしました。
自分からすると、高専時代から大学時代に「情報工学科」のカリキュラムの中で学んだことを、あらためて確認することになりました。だけれども、すごく丁寧に整理された文章だったので、最初に学んだときより、ずっとずっと体の奥の方に染み込んでいくような感覚を覚えました。ぼくがいくつかの言語でのプログラミングを経験してきたから、という要因もあるかもしれませんね。
おかげさまで、学校のカリキュラムで習ったときに、だいたいの構文やらデータ構造やらは理解できたのですが、ここ2年くらいの間で「実はちゃんと理解できていないな…」と感じるようになった「スコープ」について、本書のおかげで、理解が進んだように思います。
どんな人におすすめか
プログラミング歴はそこそこあるけれど、構文やデータ構造やプログラミング言語間の差異について、ぼんやりとした感覚しか持っていないような人には、おすすめしたいです。知識や理解を、しっかりと整理するきっかけになってくれる素晴らしい本だと思います。
一方、プログラミングの初学者なら、まずはどんどんコードを書く時間を過ごす方がいいかもしれませんね。いくつかの言語でのプログラミングを経験し、プログラミングの奥深さとか、むつかしさとか、そういったことと向き合うフェーズに至るまでは、けっこう「ふーん」ってなっちゃう内容かもしれません。
まとめ
自分がだれかにプログラミングのことを教えるとしても、ここまで整理して説明できないだろうなぁと感じました。「なんでここはこういうことになっているのか」を成り立ちから学べるのは、とてもありがたいことですね。特に「クラス」のあたりの説明は、世の中の説明の大半が表面的なものになっているのかもしれない、と思わせてくれました。
「コーディングを支える技術」を読みました。とても読みやすくて、読書が遅い自分でも、通勤の時間にめくるだけで読み進められるくらい、ライトな口当たりでした。