#june29jp

「高専カンファレンス 2010秋 in 東京」を終えて

2010-10-19

高専カンファレンス 2010秋 in 東京に参加してきた。

今回は運営と発表に取り組んだ。003tokyo009tokyo に続いての、今回の 014tokyo、いわゆる「東京開催」です。開催終了から2週間ほどが経ち、気持ちが落ち着いてきたところで文章にしておこう。

運営サイド

009tokyo のあとに書いたエントリを読み返してみると、こんなことが書いてあった。

よく訓練されたメンバーを数多く有するようになった東京の実行委員.これまでのノウハウが積み重ねられ,整理されていて,「開催を実現する」ところまでは,決して楽ではないにしろ,無理なくこなせる体制が整った.その次のフェーズとして,「よりよいイベント」を目指して動き出せるようになっている.今回,それを強く感じた. そこで発足させたのが「コミュニケーションデザイン部」だ.当日の会場の様子を想像し,参加者同士のコミュニケーションが活性化するような仕組みを考え,準備し,実践する.コミュニケーションをデザインする.

「高専カンファレンス 2009秋 in 東京」を終えて – 準二級.jp



そう、去年のボクの挑戦は「コミュニケーションデザイン」という仕事を仕事として認めさせることだった。今年も同様に、開催を実現することよりも、そこに価値を上乗せできたらいいな、という想いで実行委員に名乗りをあげた。次の挑戦は「当日スタッフ制度の導入」とした。

また、009tokyo のときと比べて、実行委員がどーんと増えたことにより、新たに「調整」や「とりまとめ」の必要性が出てきた。少なくともボクはそう感じた。その辺り、専任を置くのはなかなか難しく、誰も拾わなければ実行委員長であるいがいがさんが受け持つことになるだろうと思ったので、なるべくそうはならないように、いがいがさんの手前でボールをさばけるように意識して動いた。いがいがさんとは、なんだかんだで長い付き合いになるボクなので、いがいがさんの気持ちを汲んで動くのも自分の役割であろう、と認識していた。

当日スタッフ、当日レポーター

当日スタッフ制度の導入に挑戦した。表向きには「当日の人手不足への対策」としてあるが、内部的な意味も含めて、以下のように考えていた。

  • 期待1: 当日の人出不足の解消
  • 期待2: 実行委員会の作業体制整備
  • 期待3: 将来の開催を目指す人材の育成

「期待1」はそのままの意味として。「期待2」は、いわゆる、外から見たときに感じられる「身内感」を少しでも軽減できたらいいなと思い、顔の知れた実行委員以外が当日にやってくるとなれば、少なからず体制が変わるであろうと期待した。「期待3」も文面通りの意味で、当日だけでも「カンファレンスの裏側」に触れてもらえれば、何か見えるものがあるだろう、と想定していた。

これらは、ボクが抱いていた以上の現実となって返ってきてくれた。特に「期待3」は予想以上の成果となり、当日スタッフとして参加してくれた現役高専生から、とてもありがたいメッセージをいただいている。嬉しいことだ。この種は、近い将来、皆さんの目に見える形の花になるでしょう。

続いて、当日レポーター。こちらはあきうちゃんが発案から設計、実現、運用までをこなしてくれた。他のイベントで速報レポーターを経験していたボクは、とにかく「がんばりすぎないように」と繰り返しながら、あきうちゃんのお仕事を見守った。


当日レポーター班 a.k.a 新聞部

当日レポーター制度の導入を通じて、あきうちゃんと「仲間」になれたことをとても嬉しく思っている。あきうちゃんの「こうしたい」に対して「こういう場合はどうする」と突き返すたびに、しっかりとした答えが戻ってきて、何もないところから仕組みをひとつずつ作っていく過程を楽しみ、その楽しさを共有できたと思う。そうしてできあがった高専カンファレンス in 2010秋 アンカンファレンス速報のサイトは、色んなものが詰まっていて、とてもよいものになった。

実行委員長補佐

もうひとつのお仕事、実行委員長の補佐。実行委員長に余計な心配をかけない、実行委員長の不安を解消する。009tokyo のときも、なんとなく、そんな立ち回りをしていたのだけれど、014tokyo では明確に意識を持って取り組んだ。

ちょうど、別のプロジェクトで「先輩がこなしていることの偉大さ」に気付き、自分の無力さを痛感している時期があり、そのあとに見た実行委員長「五十嵐邦明」の仕事に、先輩に感じたのと同じ種類の偉大さを感じた。ボクはこの実行委員長の力になりたいと改めて思い、自分にできることを探した。おかげで「プロジェクトを視る」視点を手に入れられた。



この 014tokyo というプロジェクトもなかなかに複雑で、それぞれの想いを持ってやってきた各実行委員が、それぞれ気持ちよくお仕事できる状態を維持しようと思うと、実現はそう簡単なことではない。このあたりは、後日の「ふりかえり会」で拾えるといいな。

発表

アンカンファレンスと Lightning Talk で迷った末、Lightning Talk に応募して発表の機会をもらった。とても光栄なことに、ボクの発表を楽しみにして参加してくれている人たちがいて、そんな期待を裏切らないように、今回もけっこうな時間を投じて発表に臨んだのです。009tokyo の Lightning Talk は、自分としては上手くいきすぎた感覚があって、だけど、それを越えられないとイヤだなぁと思っていて、以下のようなことを考えた。

  • 009tokyo のときより盛り上げよう
  • 若い子たちの前でめいいっぱい格好つけよう
  • 発表って楽しいものだよ
  • 技術はエンターテイメントだよ
  • やりたい放題やっていいんだよ、ただし、そのためには段取りや根回し、準備が大事だよ
  • いがいがさんの「タイマー牙城」に宣戦布告するぜ



だいたい、過去の発表のときにも芯に置いていることです。009tokyo のときの Lightning Talk の流れを汲み、今回で、自分の「高専カンファレンスにおける芸風」が落ち着いてきた気がする。



参加者さんが書いてくれたブログのエントリ、発表中の Twitter のタイムラインを見ると、評判も良かったようで安心した。がんばって準備した甲斐があった。ありがとう、ありがとう。直前まで、ネットワーク不調の影響を受けて、発表できないかと思って泣きそうだったんだ。力を貸してくれた皆さん、どうもありがとう。

母校のことを少し

今回、ボクの母校である釧路高専関係者は、運営に4人、発表に4人、合計で7人(ボクが重複)が関わっていて、とても嬉しかった。なんにせよ、ボクはあんまり、まわりに対して「一緒にやろうよ」って言うことがなくて、今回のメンバーもさ、自然に集まってきたのだとしたら、それが嬉しい。今回の配信を見ていた後輩ちゃんも「次は発表したい」と話してくれたので、これからまた仲間が増えるかと思うと、それも嬉しい。

今度、母校に行って在校生を相手にお話する機会があるので、みんなの活躍は、しっかり伝えてくるね。

マンスィン・ソォーイ

身近にいる「格好いい大人」の行動をトレースするつもりで運営と発表に挑んだらボロボロになりましたとさ…!



そうして得たものは大きかった。

まとめ

初めてのことが多く、考えなければならないことがたくさんあった「アンカンファレンス」形式での開催、蓋を開けてみれば史上最大の盛り上がりを見せて「大成功」でした。いがいが実行委員長の先導と、当日スタッフを含むスタッフ全員の行動、そしてよく訓練された参加者の皆さんと、すべてが重なり合って実現された素晴らしいカンファレンスだったと感じます。

アンカンファレンスのタイムテーブルがあっという間に埋まっていく様を見たときに感じた興奮は、言葉にできないほどの感動でした。


kosenconf-014tokyo


お疲れさまでした!

あの場にいたすべての皆さん、あの場を感じたすべての皆さん、どうもありがとうございました!また次のカンファレンスでお会いしましょう。

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