2011年3月20日(日) に開催されたHokuriku.rb x 高専カンファレンスに参加し、発表の機会をいただきました。
関東からのリモート参加となりました
予告エントリでも書いた通りですが、今回は、地震の影響を鑑みて、会場となった石川への移動はキャンセルとし、関東からリモートで参加させてもらいました。開催が終わってみて、やはり現地参加できなかったことをとても残念に感じています。画面越しに感じた会場の盛り上がりを、自分も肌で感じたかったです。
リモート登壇
じぐそうくんが言っているオンラインカンファレンスへの布石にもなるだろう、と思い、前向きな気持ちで「リモート登壇」に臨みました。これで上手くいけば、今後もリモート発表が増えるでしょう、ってね。
ところが、リモート登壇は本当に難しかったのでしたー!今回は、あたしのコンピュータと現地スタッフのコンピュータを Skype で接続して「画面共有」機能を使ってこちらの画面を会場に送る、という方法を試しました。参加者の皆さんのことを壊れるほど愛しても3分の1も伝わらない感じで、求めれば求める程に切ない距離を感じている My heart でした。
前日リハーサルでは、遅延も感じずに「これはいける」と判断したのですが、
- 参加者の皆さんがネットワークを利用することで、十分な通信を行えない状態になった
- 「画面共有」機能を使い続けると、次第に遅延が蓄積する
などの要因で、当日は、発表のスピードに画面共有が追いつかなくなったのではないか、と予想しています。今後に向けて要検証ですね。
今回の発表で言いたかったこと、の一部
自分の立ち位置は「Ruby で遊ぶ人」です。Ruby と出会ってからまだ4年ほどですが、日常にはすっかり溶け込んでいて、Ruby に触れない日の方が少ないくらいになりました。よく Ruby で遊んでいます。殊更、自分のライフワークであるアプリケーション開発、Web アプリケーション開発に臨むときには、よく Ruby のお世話になっています。最近では、お仕事のプロジェクトでも Ruby をどんどん活用しています。
「Ruby で Web アプリケーション開発」というと、まずは「Ruby on Rails」を思い浮かべる人が多いでしょうか。Rails の他には、Sinatra や Haml/Sass には本当にお世話になっていますし、各種 Web API のラッパになるようなライブラリにもよく触れています。ひとまわり外側まで目を向けてみると、多数の Ruby プロジェクトをホスティングする GitHub や、Rack アプリのデプロイ環境を提供してくれる Heroku も、自分にとっては欠かすことのできない存在です。
これらの、Ruby や、Ruby による Web アプリケーション開発を取り巻く生態系すべての進化によって、自分のようなアプリケーションエンジニアには本当にありがたい環境が整ってきています。種々の「面倒だけどやらなければならないこと」から解放されて、本質となる「アイディアを形にする」部分に集中できるのです。「自分のお仕事に集中できる」これがとても重要です。
面倒をどんどん減らして、気軽に Web アプリケーションを開発できるようになると、Web アプリケーションはどんどん「おもちゃ」になっていきます。自分の大好きな LEGO ブロックのように、思い付いては試し、試しては評価し、気に入らなければ壊し、組み換え、また試す。ものづくりそのものですね。
残念なボクたちは、しばしば「できない」と言ってしまいます。できもしないことに「できる」と言っても仕方ないので、もちろん「できない」を表明することは大事なのですが、一歩踏み込んで「なぜできないのか」を考えてみましょう。その「できない」を「できた」に変えるために何ができるでしょうか。ここで強調したいのは「できる」ではなく「できた」に変える、という方針です。詳しくは「プロシュート ぶっ殺す」で検索してください。
「つくりたい!」という気持ちが「面倒だなあ」という気持ちに負けると、アイディアは形になることなく静かにお蔵入りします。気持ちの天秤をイメージしてください。怠け者の自分は、放っておくと「面倒だなあ」で終わってしまうので、いつも「つくりたい!」の方に傾くようにと、気持ちの天秤の状態を意識しています。そのために心掛けていることが、いくつかあります。そのうちのひとつが「手に馴染む道具を選ぶ」ことで、やはり Ruby の血はよく馴染む!最高に「ハイ!」ってやつです。
自分は「創造不全」になることを心から恐れています。何も創れない状態。クリエイタにとっての Erectile Dysfunction です。何も創れない自分は、世界に存在する意味がないんじゃないかって、考えてしまうものでしてね…
「人に楽しんでもらいたいという意識なんだよ、動機はね。なぜ楽しんでもらいたいかといったら、楽しんでもらえたら、自分の存在が許されるんではないかっていう、無用なものではなくてというふうな抑圧が自分の中にあるから。…それは、幼児期に形成された物が何かあるんだろうと思うんだけど。それを別にほじくりたいとは思わない。僕はとにかく人に楽しんでもらうことが好きですよ」
スペシャル ~「ポニョ」密着300日 ~(2008年8月5日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
引用は、宮崎駿さんの言葉です。同じような感覚を持っています。
やりたかったこと
デモを多めに組み込んだ発表にして、興味を持ってくれそうな子を何人か見つけて、そのまま Hackathon に持ち込む作戦だったのだ。こればっかりは、リモートじゃどうにもなりませんでした。
楽しいことを楽しめる楽しい場所を見つけてほしい
あの日の自分にとって、はじまりは「Ruby 札幌」でした。このお話も、面と向かってしたいお話だったので、今回は泣く泣く省略することにしました。
参加者として
他の皆さんのたくさんの発表はとても面白かったー!北陸はすごいですね。元気に話せる人がいっぱいいる。
個人的な思い入れとして、@fist0 くんの Lightning Talk に言及しておきたい。とても素晴らしいエンターテイメントでした。現地でお話したかったなあ。ジャックされたタイムラインを見たときは脳汁がこぼれました。ビリビリっときました。
リモート登壇で出したいものを出し切れなかったし、次に予定していた発表も地震の影響でイベント自体がキャンセルになってしまったし、こんな面白い Lightning Talk を見せつけられてしまったし、帰り道では、自分の次の発表の構想を練っていました。覚えていやがれー。また、楽しい発表をしたいです。
ありがとうございました
「Hokuriku.rb x 高専カンファレンス」は、刺激的で元気なイベントでした。このイベントに関わることができて、嬉しく思います。
現地スタッフの、越野先生、べーた村長さん、りちゃさん、出村さん。「イベントづくり」について、小まめに相談させてもらえて、とても助かりました。皆さんと一緒に開催を目指せたこと、光栄に思います。当日は、柔軟な対応でリモート登壇の至らないところをカバーしていただき、ありがとうございました。
いがさん、むらけんさん。現地に足を運べなくて残念でしたねー。どこかのタイミングでリベンジしたいです。またぜひご一緒させてください。
発表者の皆さん。楽しい発表をありがとうございました!参加者の皆さん、お会いしてお話したかったよー。どこかで見かけたら、お気軽のお声掛けくださいね。
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