この数日で、子育てをしている友人の何人かに会ってお話する機会があったので、少し書いておきたい気分。ある人から聞かせてもらって、それ以来、何度か思い出しているエピソードがあるので、それを書きます。
信号待ちをしている、お母さんと、幼い息子さん。お母さんは、息子さんに向かって「青になったら教えてね」と言ったんだってさ。
たったこれだけ、たったこれだけのエピソードなのだけれど、ぼくはこのエピソードが大好きだ。
お母さんは、息子さんに「赤信号は止まれ、青信号は渡ってもよい」を教えつつ、同時に「役割を与えること」「信じて任せること」を盛り込んでいるのだと思う。もちろん、お母さんは、自分で青信号に気付いて「ほら、渡るよ」と息子さんを引っ張っていくことは容易にできるのだろうけれど、そうはせず、主導権を息子さんに渡しているのだ。無事に「お母さん、青になったよ!」と言えた息子さんに、お母さんが「はい、ありがとう」と返すのだとしたら、この息子さんの自尊心が満たされ、責任感が育ち、人として成長していくように感じる。
そんなことを思って、ぼくは、このエピソードが大好きだ。