歳を重ねるにつれて、自分以外の誰かに対して責任を持つことが増えてきた。
講演を引き受けるとなれば、聴きにきてくれる人に対して責任があるだろう。イベントを開催するとなれば、参加者に対して責任があるだろう。人を雇うとなれば、もちろん大きな責任があるだろう。
ここ1年くらいで、自分が「ここには責任があるはず、責任を持ちたい」と感じる範囲が一気に広くなり、自分という未熟な人間が他人に対していくらかの責任を持つだなんて、すごく怖いことだと感じるようになってきた。
そうなってから、道端に落ちているゴミを拾うことが増えた。マンションの共用部が散らかっているときには率先して片付けるようになった。
ぼくになにかを預けてくれる人がいるときに、ほんの少しだけでも、期待以上の結果で応えたい、そう思ったら、背筋が伸びるようになったんだ。おもしろい心理作業だと思う。