- 作者: 岡田伸一,オオイシヒロト
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2012/12/12
- メディア: コミック
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「奴隷区」を読んだ。見栄えがいいと思ってコミックの方を貼ったけれど、読んだのは無料小説の方。検索すればすぐに出てくるやつ。家では iPad で読んで移動中は iPhone で読む、って感じで読み進めた。
内容に関する直接的なネタバレは避けるつもりで、感想を書く。
読後感
16歳くらいのときに「バトル・ロワイヤル」を読み終えたあとのそれに近かった。扱っているテーマは非日常的な「奴隷」というものなんだけれど、そのテーマを通じて描かれているのは、もっと身近で普遍的なものであると感じた。ちょうど、バトル・ロワイヤルが「殺し合い」を通じて「信じること」についてメッセージを残してくれたように。
- 作者: 高見広春
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 1999/04
- メディア: 新書
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だからけっこう、まるっきり空想の世界のお話を傍観したというよりは、こういうことってあるよなぁ、一歩間違えれば自分もこうなるよなぁ、と、リアルなハラハラを伴う余韻を抱えている。
文章のつくり
主要登場人物たちの名字が「東京の区」になっているのがおもしろかった。「新宿」とか「渋谷」とかね。
読者は、第1章から順番に、ひとりずつの視点を借りて物語の全経過を見届けることになる。「第1章では、Aさんの視点で1日目から10日目までを」「第2章では、Bさんの視点で3日目から20日目までを」「第3章は、Cさんの視点で5年前のある日から25日目までを」という感じで、時系列をいったりきたりもするのだけれど、読みにくく感じることはほとんどなく、ちゃんと物語の最後までを追うことができて、すごかった。
まとめ
終盤の展開は、ぼくにとって良くも悪くも意外で、そうなるのか〜という感じだった。
テーマがテーマだけに、読んで気分が悪くなる人もいるだろうけれど、おもしろいので興味のある人は読んでみてくださいな。コミックも2巻まで出ているみたいなので、試し読みしてみるのもいいかも。