ふらっと街を歩いていたら、なにやら新人の音楽アーティストさんが歌を披露していた。耳を傾けてみると、ぼくが知っている曲のメロディーとよく似ている部分があった。
業界にとって新しいプレイヤーがなにかをはじめるとき、既存の何かに似ていると、それに対して「◯◯のパクリだ」って言い放つ人は一定数いると感じている。別に「だからなんだ」というわけでもなく、私は似ているということに気がつきました、という表明が行われている感じ。
メロディーなんてものは、音符の組み合わせで表現されるのだから、組み合わせは有限なわけで、業界の歴史が長くなればなるほど、空間が埋め尽くされていくってことなのかなぁ…?つまり、どんどん新規参入の余地がなくなっていく…?それでも、音楽を志す人は今なお後を断たないっぽくて、業界の人たちには余地がどのように見えているのだろうと興味を持った。
翻って、やはり自分の業界のことに思いが至る。ソフトウェア業界。新しいソフトウェアが参入する余地は、どんどん小さくなっているのだろうか?いや(反語)、技術革新や、新しいデバイスの登場、インフラの整備、文化の成熟などによって、これまでとは違うソフトウェアが必要とされるようになり、受け入れられるようになり、新規プレイヤーが古参プレイヤーを駆逐する事象は何度も見てきた。ぼくが生きている間は、新規参入の余地が食い潰されてしまうようなことはないように思える。まだまだ未成熟の業界だ。若者にとってはチャンスの多い業界だとも思うので、巨人を駆逐して情勢を引っくり返したい気概のある人にはおもしろい場だよ。