「じゃあ仕様を決めてください」と言われて,ビビったボクは「えっ」と情けない声を出してしまった.するとチームリーダは「どんな風になっていたらプログラムを書きやすいですか」と質問を変えてくれた.ボクはこれまでの作業を振り返りながら少し悩んだあと,無事に仕様を決めることができた.そうか,仕様を決めることは怖いことなんかじゃなくて,願うことに近いんだな.
社会人プログラマ1年目,今の心境.
いつもお世話になっている kei-s さんは「正しい」という表現をよく使う.目の前の問題をスマートに解決できたときなんか「正しいなー」と力強く言ってくれる.ボクはそれを聞くのが好きで,いつの間にかつられて「正しい」とよく言うようになった.以前,お仕事でお客さんのところに行って,先方の技術担当の方とデータの受け渡し方法について話し合っていたとき,相手からとてもスマートな方法が提示された.ボクはたまらず「正しい!」と言ったところ,あとで上の人に怒られた.「お客さんに向かってそんなこと言ったらダメだよ」って,まったくその通りだ.
後悔はない… すみませんでした.
お仕事でプログラムを書いている.サービスの運用を自動化するためのプログラムだ.趣味で自分のためだけに書くプログラムと違って,継続的にメンテナンスしなければならない.時が経てば業務の内容も変化する.もちろん,それにあわせてプログラムも変えていかなければならない.すでに動いているプログラムを作り直そうとすると,今までできていたことさえできなくなったりする.常に不安がつきまとう.
プログラマは誰でも不安や恐怖を克服して安心を得るために生きる.バージョン管理したりテストを書いたりするのも安心するためだ.人のために役立つだとか愛と平和のためにだとか,すべて自分を安心させるためだ.安心を求める事こそプログラマの目的だ.
初めてテスト駆動開発を知ったとき,まだボクはお仕事でプログラムを書いたことがなかった.なんだか奇抜な開発だなぁと思った.でも全然そんなことはない.不安と真面目に向き合って,不安を解消するためのとても自然な行動だ.開発環境とテスト環境と本番環境で上手いこと接続先のデータベースが切り替わってくれるのも,作業時の不安を消してくれるための仕組みだ.ボクは随分と遅れて,名の知れたフレームワークたちの仕組みがよくできていると気が付く.
苦労を知らなければ楽を知ることはできないんだな.
まだまだ上手にプログラミングできない.経験もセンスもない.それでもプログラミングを楽しいと思うし,プログラミングを通じて多くのことを学べていると思う.会社の開発チームで,コードレビューの時間を設けるようにしている.先輩プログラマの方に本当に細かいところまで注意してもらえる.ベストな書き方ではないと思う.だけど,今よりきれいな書き方はできそうだと気が付いたりする.さっきよりはきれいに書けたと思える.「正しいことの白の中」にいるッ!
プログラミングとジョジョはボクの人生に色んなものを与えてくれるなー.というわけで,角谷さんのXP祭り2008のLTでストーンオーシャン戦略について語りましたはマジで素晴らしいなと敬意を表しますッ!アジャイルプラクティスを再び読みながら眠りにつこう.
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