#june29jp

「LDD’11/Fall in KUSHIRO」に参加してきました

2011-09-22

2011年9月17日(土)、ぼくの「地元」のひとつである北海道釧路市で開催された LDD’11/Fall in KUSHIRO に参加してきました。参加記録エントリです。

前日の夜のこと

開催前日に、羽田から釧路まで飛行機で移動しました。釧路空港に降り立つのは、去年の母校での講演のときに続いて、2回目です。関東から北海道に移動したときにお約束の「えっ、なにこれさむい」は、今回は言わずに済むくらい、意外とあたたかい日でした。

空港に着くと、今回のぼくの講演に関する手続き的なところ (?) を担当してくれた方がお車で迎えにきてくれていて、宿泊先のホテルまでとても快適に移動できました。空港までお迎えとか… こんなことばっかりしていたら、バチがあたってしまいますね。身の丈に合わない (とてもありがたい) 対応を受けて、自分にできることは、講演を成功させること、きっと講演を最高のものにしようと静かに決意したのでした。

ホテルにチェックインしたあとは、えはらさん、いけださんと「お打ち合わせ」と称したお食事会です。「釧路生まれではないけれど、今は釧路に身を置いて活動している」人たちのお話は、なんとなく飲みながら交わす雑談としては、それはとてももったいないくらいに密度が濃く、前日の夜からこんなペースで大丈夫かなーと自分を心配してしまうくらいの感情の起伏をもたらしました。会の後半には、すべての首謀者であるさいとうさんも駆け付けてくれて、明日はよろしくお願いしますと挨拶をし、ぼくは次の予定へと向かいました。

お食事のあとは、お友達のジャスミンと釧路市内の「思い出の地巡り」に出かけました。ジャスミンは、約10年前に、お友達がセッティングしてくれた「同数の男女が集まって歓談するお食事会」で知り合った子で、今でもたまに連絡を取ったりしています。今回、釧路に行くよ、と話すと、講演を見にいくと行ってくれて、前日の夜も、車で迎えにきてくれました。こんなことばっかりしていたら、バチがあたってしまいますね。

ジャスミンと一緒に、お互いに思い入れのある場所を順番に巡っていきました。だんだんと、気持ちが釧路の空気に入り込んでいくのが分かります。この釧路に7年間ほど住んでいたということ。7年の間にこの身を通り抜けていった様々なできごと。そこで出会った人々、その人たちが教えてくれたこと、その人たちと一緒に見たもの、聞いたもの、感じたもの。それらすべてをまとって、ぼくが釧路の人たちとお話したいことはなんだろうかって、ずっと考えていました。講演イヴは、ゆっくりと時間が流れる、優しくて長い夜でした。

実際の会話は、もっとギャーギャーワーワーとした、品のないものでしたけどね!

釧路川
釧路川の夜景は、とてもキレイでした。

これは完全に余談ですが、公園の遊具に乗ってお話しているとき、女子高生がこちらに寄ってきて、話しかけてくるイベントがありました。「このあたりで、小学生くらいの女の子を見かけませんでしたか…?」と尋ねてきたその子は、行方が分からなくなった女の子を探しているとのことでした。

「じゃあ、ぼくらも探してみるね。なにかあったら連絡するから、差し支えなければ、連絡先を教えてもらえるかな」「あっ、はい、赤外線で…」「ごめんね、赤外線ないんだ…」「ああっ、大丈夫です。それソフバンですか?」「ソフバン…?ああ、そうです、ソフバンです!」「じゃあ、こっちでかければよかった…」「(2台持ちかあ)」

数時間後、無事に見つかったとの連絡があって、ほっと一息、安心しました。よかったー。

ちなみにこの夜、ぼくは「車の中」「居酒屋の中」「公園の遊具の下」と、合計で3回、鞄や財布を置き去りにして忘れていきそうになっていて、今回の来釧 (という言葉があるそうです) の気持ちの浮かれっぷりを表しているようでした。ふわふわ〜。

よし、せいいっぱい、講演をがんばろう。

いま、ここから見える釧路。

「もしもし釧路 / じゅーんぱみゅぱみゅ」という題で講演しました。すみません、嘘です。

いま、ここから見える釧路。 on Vimeo (約40分の動画)

(録画からアップロードまでを引き受けてくれたしだらさん、どうもありがとう!)

今回のイベントのテーマ「ITで釧路をデベロップする」を受けて「釧路をデベロップする」に対しての自分の考えや想いをドーンとぶつけてみる内容となりました。

講演の準備をはじめるとき、まずは「釧路の皆さんとお話したいこと」を考えました。そうして思考を整理していくうちに「自分からお話できること」「自分にはお話できないこと」があると、分かってきました。「お話したい、けれど、お話できない」そんな内容について、じゃあどうしようかな、って悩んだときに、それをお話できそうな人にインタビューしてみようと思いました。

それで、jig.jp福野さんに、インタビューをお願いしたのです。

2009年の2月に福井に行ったときに、ぼくは、とんでもない衝撃を受けてしまいました。そこには、自分から見てとても羨しい「鯖江市と福井高専のおいしい関係」があって、色々と考えさせられました。「このおいしい関係が、自分が釧路高専に在学していた頃の釧路にもあったらなあ…」なんて思ってしまったのですね。その「嫉妬」の気持ちを種として、今回の講演の準備を進めていきました。

講演中に「嫉妬」という、ちょっと強力な言葉を発したことについて、参加者の皆さんから、いくつかのフィードバックをいただきました。懇親会の「全員一言ずつ自己紹介タイム」のときに、たくさんの人が「嫉妬」という言葉を混ぜてトークしてくれたのは、なんだか嬉しかったです。言ってみれば「嫉妬カンファレンス」の輪郭がありました。

たしかに「嫉妬」という言葉には、ネガティブな成分がふんだんに含まれていると思います。嫉妬の気持ちを爆発させて、気に入らないあの子のバレエシューズに画鋲を仕込むこともできてしまいます。ですが、ネガティブな感情から引き出されるポジティブな行動、というのも、いっぱいあると思います。自分は、鯖江市を「いいなあ」と素直に羨んで「どうやってその状況をつくったのですか」と、福野さんに聞くことができました。そうして得たものを、釧路の皆さんに届けることもできました。福野さんの上履きに画鋲を入れようとは思わなかったのです。

福野さん、突然のお願いにも関わらず、快く応じてくださり、本当にありがとうございました!おかげで、自分ひとりでは伝えることのできなかった自分の想いを、釧路の人たちにぶつけることができました。また、講演の様子にも目を通してくださって、重ね重ね、ありがとうございます。心強いです。

P9171430

福井には福野さんがいて、原宿にはきゃりーぱみゅぱみゅがいて。釧路を離れてしまったぼくは、じゅーんぱみゅぱみゅにはなれないけれど、釧路にいる誰かをぱみゅぱみゅさせることはできるかもしれない。大和田ヤスタカとしての活動を開始するべきでしょうか。

講演力の高まり

今回の講演と、その準備期間を通じて、自分の「講演」に対するスタンスが大きく変わったように感じています。これまでと比べると、自分が「かっこいい」と感じる「トーク」に、だいぶ近付いた感じがします。講演の準備のために「誰かにお話を聞いてくる」とか、講演の舞台となる土地に気持ちを染み込ませて意識を高めていくフェーズとか、試してみて、すごくよかったです。自分が「実現したいこと」に対して、実に素直にアプローチできました。「やれること」をやったんじゃなくて、「やりたいこと」をやれた感覚があります。

パネルでご一緒した副市長の小松さんは、ご自身のブログにぼくの講演のことを熱っぽく書いてくれるくらいに気に入ってくれたみたいで、講演終了直後には色々と話しかけてきてくださって、とても嬉しかったです。手応えを感じました。

DSC_0088

ただ、いつもの自分のスタイルは、一部の人たちには、もしかしたら刺激が強すぎたのかもしれないなー。主婦の方からは「ショッキングでした」とメッセージをいただいたりもして、あまりスタイルばかりに意識が向いてしまったのだとしたら、肝心の内容を伝え切れなかったかもしれません。改善の余地あり。

メモとして、今回、自分が講演の準備のためにやったことをリストしておきます。今の自分がやれることは、すべて実践できたと思います。

  • どういった経緯で自分にお話がやってきたのか、運営の人たちに聞いて、お話してみる
  • 去年のイベント ldd10f に関するエントリをすべて読む
  • 運営チームの議論に参加して、イベントが目指すべきところを探る
  • イベントのテーマ「ITで釧路をデベロップする」と向き合う
  • 自分の中にある「釧路は…」という感覚と向き合う
  • 「釧路の皆さんに」ではなくて「釧路の皆さんと」お話したいことはなにか、と考える
  • 「お話したいこと」「お話できること」「お話できないこと」を整理する
  • 福野さんにインタビューして、お話をまとめる
  • Flickr から見つけてきた好みの写真を Keynote にビターンビターンと貼り付ける
  • 釧路市内の思い出の地を巡る
  • トークの背景画像に使う釧路市内の写真を撮ってまわる
  • 釧路の名物料理を食べる
  • これまでのトークのときにつけていた名札たちを、お守りとして首から提げておく
  • 直前は、入念にストレッチする

Keynote と向き合う時間なんて、全体のほんの一部でしかなかったのだと気が付きます。

ひとりの参加者として

とっても楽しかったです!噂には聞いていた「参加者用名札」がキュートでよかったです。ゆかりのある対象のシールをペタペタと貼って名札をつくりました。

自分の講演とパネルが無事に終わってからは、穏やかな気持ちでりあふちゃんの Facebook のトークを聴いてみたり、釧路高専の現役生の Lightning Talk をニコニコと聴いてしまったり、楽しませてもらいました。

なんていうか、自分の講演の中で強調した「プレイヤー」が揃っている感じが、素晴らしかったですね。釧路市の規模がちょうどいいのかもしれません。これは地方ならではだな、という熱気のあるイベントだったと思います。あの場から何かが始まってもおかしくない、そんな気配を感じていました。

また来年も参加したいと思います。いいタイミングで、母校の先生や、母校の現役生ともお話することができて、こりゃあ来年はいよいよ母校を絡めた取り組みを進めていきたいよ、と思っているところです。来年は運営チームに参加させてもらって、今年感じた楽しさをもっと増幅できるように、なにかお手伝いさせてもらうつもりです。覚悟しておけー!

まとめ

(朝まで続いた激しいコミュニケーションのことは、心の中のキレイな思い出として留めておきますね)

「LDD’11/Fall in KUSHIRO」に参加してきました。ありがたい講演のお誘いをいただき、今の自分が感じていることをぶつけて、釧路の皆さんといっぱいお話してきました。これまでなかなか上手に連携することができなかった母校との縁を、これから大事に育てていきたいと思いました。釧路のみならず、道内各地から集まった先輩たち・後輩たちの姿を見て、北海道はもっともっとおもしろくなりそうだなぁと思いました。特に現役学生のおもしろい子たちは、大きな期待を抱きました。今回のことを通じて、講演力も一気に高まった気がするし、なにからなにまで楽しいイベントでした。

来年もまた参加したいです。ldd11f でお会いしたすべての皆さん、どうもありがとうございました!またお会いしましょー!

米町公園から
米町公園から眺める夜の釧路の街並み。

おもしろかったら、いいジャン!してね

このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の前後の記事や、いくつか適当に選ばれた記事たち